日本の政治に関して思うこと

「国民の声アイディアボックス」に引き続いて、「『元気な日本復活特別枠』要望に関するパブリックコメント」に投稿してみて感じたこと。


1.この国の官僚は「資金を投入すればその分野が伸びる」と思っているらしい

まぁ上記の「元気な日本…」は、特別予算枠の申請に対するコメントの募集だから、ということもあるんでしょうが、ほとんどの計画が「これからはこの分野を伸ばす必要がある。だから○○円の投資が必要だ」という論法で、ちょっと「?」となります。


論理的に飛躍しているという自覚がないのかなぁ?それとも予算申請だからあえてそういう主張をしているだけ?
…どうも前者の要素もある気がするのでかなり心配だ。大丈夫かこの国は。


てか、むしろ金を遣わなくても、国家という権力を使える立場にいればいろいろとできることがあると思うんですよね。
「必要な情報を(調査or強制的な開示請求によって)集めて、それを国民に開示する」だけでも、かなり助かる場合があると思うし。
「それなら民間のシンクタンクでもいいじゃん?」という気もしますが、日本では金融以外のシンクタンクってあまりないですし、(企業に売れるような)金になる調査しかしないわけなんで、国がやるべき仕事はかなりあるかと。


2.インサイダーでなければまともな政策立案は不可能では

組織の内部の状況を正確に把握していないと、とても実効力のある施策は考えられないと思うんですよね。
実際、各省庁の提案を見て、「まるで現場が見えてないし、これでは実効力はないな」という印象を持ちました。(まぁ私が「現場」を知っている分野も限られているわけだけど)
そんなわけで、「東大法学部卒→入省の純粋エリートには何もできないのでは?」というのが私の考え。(いや、文学部卒だろうが早稲田卒だろうが同じなんだけど…)
だってそうじゃん?「世の中」をまるで知らないんだから。


社会でいろいろ学んだ人間が、途中で国政に興味を持って官僚になる、というのが理想だと思うんですが、日本の官僚システムはガチガチの「メリット・システム」(入る時の試験区分でその後の処遇が決まる)だし、国家一種の試験を受けるにしても「受験時(出願時?)に33歳未満(平成24年度から30歳未満)」という縛りがあるので、外部から入るのはなかなか難しい。


メリット・システム」(対立する概念は「スポイルズ・システム」で、これは政権が変わると官僚も様変わりする)を採用している日本の場合、社会の情勢に応じた施策の提案は政治家に委ねられているんだと思いますが、ほとんどの政治家は効果的な法律立案のノウハウを持っていないため、それも上手くいっていない気がします。


3.どうも情報の集め方が下手らしい

上記のような理由で私はなんとなく官僚に悪いイメージを持っていたのですが、官僚と一緒に仕事をした人の話を聞くと、「優秀だし、熱意もあるし、彼らは素晴らしい」みたいな感想。
しかし、優秀で熱意のある人間が省庁で仕事してたら、こんないい加減な国にはならないと思うんだけどね…?


たぶん、彼らも「自分たちには情報が足りない」という自覚はあると思うんだけど、どうも変なところから情報を引っ張ってきて、それで必要な情報を得たと錯覚し、失敗してるってパターンなんじゃないかな?
よく「有識者の意見を募って」とか言うけど、第一線を離れた大御所に話を聞いても、見当違いの(時代錯誤な)答えしか返ってこない、というのはよくある話です。
実際、彼らの提案する施策には、「しかるべき人間にちゃんと実態を聞いておけば、絶対こんなアホな結論にならんだろ」ってくらいお粗末なものが結構あります。
…そこら辺の自覚が足りないんじゃないかな?


まぁ偉そうなことばかり書きましたが、実際国政を担うというのは大変なことだと思います。
批判にめげずに、がんばってくださいね〜(投げやり)