役に立たない法律

こんな記事がありました。
■ハサミ投げに小部屋閉じ込め…大阪の職場いじめ
(読売新聞 - 07月30日 10:13)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100730-OYT1T00237.htm?from=navr

リンクがいずれ切れると思うので、記事を要約するとこんな感じです。


「大阪労働局では個別労働紛争に関する相談が増えた。内訳は「退職勧奨」「職場でのいじめ・嫌がらせ」など。

 具体的には
▽職場の雰囲気を和ませるため」とハサミを投げつけられた
▽体調不良を申し出たら、「俺もうつになりたい」と嫌みを言われた
▽上司のいじめを苦に自殺を図ったら、雇用主に「君が死んでも関係ない」と暴言を吐かれた
▽退職勧奨を拒んだら狭い部屋に入れられ、「トイレと食事以外は動くな」と強要され、退職を余儀なくされた
など。

 同局は「企業側に『容易に解雇はできない』という法令順守の意識が高まっており、職場内で自主退職に追い込む態度や発言が目立つのは、その反動ではないか」としている。」


…法令順守?
労働基準法だけ守ったところで、ハサミ投げつけたら暴行罪になると思いますが…
部屋に軟禁するのもどうなんでしょう?


それにしても日本の労働基準法(解雇条項)は、労働者を守るどころか苦しめる結果になっているみたいですね。
今回のような事例もそうですが、
「管理職が無能でも解雇できないので、若者の採用を減らさざるをえない」
という弊害もあるわけなんで。
無能な管理職のクビが切れれば、その給料で新人を数人雇えるし、会社の生産性も上がる(そして部下の心労も減る)でしょうから、一石二鳥(あるいはもっと)だと思いますけどね…
現行の基準では「会社の経営状態が悪化したから」というのは解雇の「正当な」理由としてなかなか認められないみたいですが、実際そういう状態になったらクビを切らざるを得ないわけで、認めてしまっていいのでは?
てか、そうしないと上記の例みたいに「いじめて自分から辞めさせる」という手段をとるわけで。


そういう法律や基準を作った意図は分からないでもないですが、施行後の実態をよく調査し、適宜修正していかないと国民の利益にならないですよね。
日本の政治家でそこまで考えてる人はほとんどいないだろうけど。


形骸化した解雇条項は早く修正して欲しいと思うし、
理不尽な事件が再発しないように労働基準監督署の権限も強めてほしい。
…そういうのをマニフェストに掲げてくれれば一票入れるのになぁw